探偵日記

探偵日記 12月06日火曜日 晴れ

昨夜は良く寝れたのですっきりとした朝を迎えた。10時事務所へ。
今日は12時半にリピートのご依頼人と面談の予定。若い社長なので所長に同行してもらうことにした。その後、16時から組合の理事会と忘年会。二次会は???

ロマンチックな恋の結末 20

二人はその後、今日まで、或る時は東京で、また或る時は沖縄で。というふうに、主に、女性の都合に合わせる形で続けられた。知り合った当時、女性の夫は建設部品を販売する小さな会社を経営していたが、社長の夫が病弱なうえ、バブル崩壊後の長引く不況のあおりを受け赤字経営を余儀なくされていた。女性も親族などから借金を重ね、角館行きも休暇を楽しむ旅行などではなく、秋田市内の義兄に無心をするためのものだった。そんな時、教授と知り合ったのだが、教授の風采はともかく、知性に惹かれたらしい。女性の夫は義務教育を終えた後、建設機械や部品を扱う会社に入り、やがて独立し、一時はたいそう羽振りも良かったそうだが、まともに字も読めず、請求書などは、東京の大学を卒業し、その後就職した会社で経理を担当していた経験を持つ妻の彼女が担当していた。

加えて、体の弱い夫は夫婦生活も淡白で、女性は自身も気づかないうちいろんな面での不満が増殖されていたようだ。「死ぬまで愛し合おう」二人は会うたびに確認し合った。その後、病弱な夫は60歳にもならない若さでほとんど寝たきりの状態になり、それはそれで、二人の逢瀬に制約が生じ、長く外泊できない女性に合わせて、教授が(星を見に行く)口実で秋田まで出向く形が出来上がったのだった。そうして、家人の不審を招き、主に教授の娘の主導で探偵が介入することになった。-----