探偵日記

2月 03

探偵日記 02月03日金曜日 晴れ

何だか気分が優れない日が続く。調査も自分が思っているようには進まず調査員の報告にイラつくときが多い。そんな時、果たして自分が若いころ、僕を使っていた責任者はどう思っていたのだろうか?と思う。自分で言うのも変だけど、僕は比較的要領の良いほうだった。したがって、先輩や上司の問いかけに如才なく応じていたのだろう。今の若い人はそういう場合のやりとりが下手なのか。
探偵学校で僕は「受件と報告」という講座を受け持っていた。我々の業務は誰かに頼まれてやるもので、勝手に行うことは無い。したがって、調査を依頼してくれる人との交渉が第一歩で、しっかりその人の話を聞き、難易度を判断しながら「調査料」を決める。この第一段階をおざなりにすると後で痛い目に遭う。依頼人の何気ない独白からヒントを得ることもあるし、うっかり聞き逃したため実際の調査で後手に回ることもある。では、僕の若いころ、責任者は噛んで含めるように指示してくれただろうか?してくれたような気がする。ということは、調査員に対する僕の指示は、もうひと言足りないということになる。