探偵日記

探偵日記 03月05日月曜日 曇りのち雨とか

最近中国人からの依頼が続いた。いずれも不動産絡みで、探偵的には「所在調査」なんでも平成7~8年頃、大勢の日本人が上海いの分譲マンションの1室を購入したらしい。ところが何らかの事情で権利を放棄するような状況に至り、関係者が(深い関係があるようには見えないが)事務処理のために名義人を探したい。という内容である。最初の1件はこれとは関係なく、思ったより簡単に見つかり感謝された。次の案件も小社ならではの調査能力で数日で結果が出た。中国人夫婦は大喜びして帰国。但し、さすがかの国の人、値切り倒された。ところが数日したら「シャッチョウサ~ン」と電話があり同じようなことを依頼したいという。土曜日、事務所で待っているとやってきて、1枚のメモを出し、「ジュウショモカイテアルカラスグワカルハズダヤスクシテヨ」と言う。そのメモに書かれている住所は1996年(平成8年)のもので女性。(当時幾つぐらいだと思うか)と聞くと「20サイグライジャアナイカ」との由。もし同業者ならわかってもらえるだろうがかなりややこしい案件である。まず第1に、かなりの確率で結婚をしているだろう。そうすると姓が変わってしまっている。第2に、東京の住宅事情から考えると、もうそのアパートが無い確率が高いし余程の幸運が無ければ現在も建物が存在しマルヒの彼女が住んでいるとは思えなかった。それでも敵は引かない「シャッチョウサンチカラアルカラダイジョウブヨ。ナマエダッテメズラシイデショ」仮に、鈴木恵子とする。僕はため息交じりに言う(いや~日本には掃いて捨てるぐらいいるよ)「トニカクワタシハスイヨウビニカエルカラゲツヨウビマデニオネガイネ」と言って、にっこり笑って帰って行った。