探偵日記 12月05日月曜日 晴れ
携帯電話を変えてから何となく体調が悪い。ような気がする。風水ではないが、僕には合わない機種なのかもしてない(笑)12時前事務所へ。
今日はかって阿佐ヶ谷に有った「旬彩成海」が、赤坂に移転、新規オープンする日。招待されているので夫婦で行くことになっている。大衆的な街阿佐ヶ谷から、高級店が競う赤坂へ。頑張って欲しいものだ。
ロマンチックな恋の結末 19
駅前からタクシーでホテルへ。車中でも大いに話が弾み、どちらかともなく別々に予約してある部屋を一つにしようという、暗黙の了解も出来ていた。ただ、いきなりフロントで事情を話すのも変なので、女性の予約をキャンセルした。その頃には、お互いの自己紹介も済んでおり、何しろ根っからのまじめ人間である教授は女性に名刺を渡し、女性も(夫や子供も居る)身分を明らかにした。二人とも、このふってわいたような出会いを、束の間の幸福に思い、震えるほどの一夜のアバンチュールを体験できると興奮の坩堝に陥った。
部屋に入った二人は、どちらともなく抱き合い、飽くこともなく互いの口をむさぼった。翌朝、モーニングを食べながら、教授が(もう少し一緒に居たい)と言うと、女性も「今夜一晩ならご一緒できます」と応じ、田沢湖を周遊した後、山形に入り、その夜は天童のホテルに落ち着いた。東京に勤務先も家もある教授と、ひと時の休息を求めて一人旅に出た人妻は、二日目の夜を共にするまでは、本当に仮初の恋で終えるはずだった。それから十数年関係が継続するとはーーーーーー