探偵日記

9月 25

探偵日記 09月25日月曜日 晴れ

爽やかな秋晴れ。裏腹に僕は憂鬱。それでもずる休みするわけにはいかず事務所へ。
時の流れは疾風のごとき速さで過ぎてゆく。そして残るのは山のような後悔。昨日の日曜日、先日入った案件の現場を内偵した。某私鉄沿線の駅から数分。小洒落た住宅がそれ。見ると、夜逃げしたかのような佇まい。玄関周りに雑草が伸びている。シャッターも閉まっており人の気配はない。しかし、電気メーターは回転しており冷蔵庫の電源は入っているのだろう。その家は商店街から数メートルしか入っていないけれど騒音は気にならない。ただ、それとなく聞き込みをする対象が無い。斜め前の米屋で「いつ窺っても留守だけど引っ越されたのかな~」と聞くと、主人はその家の住人の名前も知らないありさま。世の中も変わった。僕が上京した昭和38年頃は、まずお米屋さんに挨拶に行ったものだ。例えば、区役所で印鑑登録しようとする場合、そのお米屋さんに保証人になってもらったものである。だから、当該住所の周辺の事情はお米屋さんは良く知っていた。