探偵日記 7月28日火曜日 曇り
昨日は河口湖でゴルフ。弁護士2名と、一人の弁護士の先輩という人が加わり楽しくプレーした。前日は、「登り坂」というビジネスホテルに集合して、夜は近くの居酒屋で小宴会。紹介された先輩さんんは、東京オリンピックの体操の金メダリストだった。ということで、オリンピックにまつわる四方山話を興味深く聞き、(なるほど)腑に落ちる話も多かった。僕より4歳年上ながら大層お元気で、ゴルフもお上手だった。僕はといえば、珍しく好調で、OUT43、IN42、で回った。東京に帰って、7時、カルチャースクールでお勉強。8時半、阿佐ヶ谷で軽く飲食して帰宅。
今朝は、4時半頃からタイちゃんが騒いだが無視。5時過ぎに散歩に出る。もうかなり気温が高くなっており30分ほどでさっさと帰宅された。明日はもっと早く家を出てやろう。何しろ、我が家の皇太子は夏でも毛皮を纏っているのだから。そのあとジムに行って、朝食を美味しく頂き事務所へ。
れんげ 17
犬の赤ちゃんが畑の中で罠にかかって死にそうになっています。助けて下さい。
女性からの緊急電話を受けた警察官は、その女性から大まかな住所を聞き、すぐに、県の動物愛護センターに通報し、通報を受けたセンターでは、早速二名の係員をその場所に派遣した。係員の一人、福島貞則は、センターの車に同輩の田中を乗せ数分で現場に到着。女性の案内で畑に入り、まだ狂ったように暴れまわっている子犬に網状の袋をかぶせて捕獲。子犬の足を挟んでいるトラバサミから、慎重に挟まっている右足をはずしてやる。捕獲された子犬は、もう逃げることを諦めたのか、ぐったりしている。その後、福島に抱きかかえられ、車両に備え付けてあるケージに移された。そうした一連の様子を見ていた楓は、センターの車が来たとき、素早く逃げたシロが、畑の向こうから戻ってくるのを見つけた。
子犬を捕獲して、さあ帰ろう。と思っていた福島は、子犬の親らしい白い犬が車の様子を窺っていることに気づき、捕獲用の用具で捕らえ別のケージに入れることに成功した。やがて二人の係員は通報してくれた楓に、丁寧に挨拶して帰っていった。シロに食べさせるつもりで持参した食べ物を持ち家に帰ってきた楓は、リビングの椅子に腰掛け、つい今しがた目撃したシロたちのことを思いやった。罠から助け出された子犬の右足首は、かろうじてくっついているといった感じでぶらんとしていた。(シロはどうして戻ってきたんだろう)この時点で、楓は、センターの詳しい仕組みを知らなかった。連れて行かれたシロと子犬はどうなるんだろうか。きっと、子犬は治療を受けるに違いない。車を見るなり走り去ったシロ。多分自分の子供であろう子犬のことが心配で、捕獲の危険を顧みず様子を窺いに戻って来たに違いない。たしか猫も居たはずだが。などと考えているうち、どうしようもない無力感に襲われ、それからいいようのない悲しみが押し寄せてきた。ーーーーーーーーーーー