探偵日記 7月30日木曜日 曇り時々雨
昨日は携帯を忘れて家を出たため1日落ち着かない気持ちで過ごした。ベッドでアラームを切った記憶がるので絶対自宅にある。と、思い川崎の用事を終えて急遽帰宅したが無い。23時、帰宅すると玄関の靴箱の上に置いてある。どうも娘が1日中持ち歩いていたようだ。履歴を見るとメールが3件入っていたがいずれも急を要すものではなく一安心。年を取ると物忘れが酷くなって、こんなことが良くある。
れんげ 18
生方聡はこの頃まったく姿を見せないれんげのことを思い元気が出ない。数日現われないなあ。と思っていたら、れんげにそっくりな可愛い子犬を連れて現れた。聡に対し無防備に接する親犬に倣って、子犬も聡に甘えた。聡が食べ物を見せると、どうかすると指まで食べそうな勢いでむしゃぶりついてくるし、抱っこもさせた。そんな親子が可愛くてしょうがない。と思っていたら、或る日から猫も一緒に現われるようになった。元々、動物の好きな聡はその猫のことも可愛がり、製材所の部下達から、生方所長は本当にこの子達が好きなんですね。などと冷やかされた。
ところが、もう三週間れんげたちを見ていない。前と同じように付近を捜してみたが何処にも居ない。（犬殺しにでも捕まったんじゃあなかろうか）と、不吉な予感さえしてくる。昨日なんか帰宅途中に見かけた白い犬を追って、家とは反対の方に走って追跡したがれんげではなかった。ーーーーーーーーーーーーーーーーー