探偵日記6月3日金曜日 晴れ
朝の散歩は月~金が僕の担当だから、今朝はタイちゃんの好きなように歩かせた。ほとんど目が見えないので気を付けないと思いっきりぶつけてしまう。目が見えないことを理解していないらしいが、何となく不安に思っているのかもしれない。最近は音に敏感である。僕は何でもない音なのに大げさにとびすざったりする。今14歳だからあと2~3年だろう。せいぜい可愛がってやろうと思う。
前回の続き
東京都には1万数千人の弁護士が居るが、中には変わった人もいて、訳もなく相手側の弁護士を攻撃してくる奴も居る。小社の報告書を証拠資料として、依頼人が某弁護士に、夫の不倫相手を訴えた。委任された弁護士は当然のように被告の住民票や戸籍を取得。そうして訴訟対象者を特定するのだが、被告代理人のH弁護士がこれに噛みついてきた。同じ弁護士である。仮に、逆の立場であれば同様の作業をするはずである。にも拘らず「なぜ取った。場合に依ったら弁護士会の懲罰委員会に訴えるぞ」と言う。やくざ顔負けの因縁のつけかたである。一方で、小社に対しても「あの探偵事務所は悪いとこだ。被告女性のマンションに不法に侵入した」として、警察に告訴しようとしたらしい。警察に門前払いされて諦めたようだが、気違いに等しい論理である。
やられっぱなしではこちらの気も済まず、ちょこっと尾行してみたら、某日夜、事務員らしき女性と歌舞伎町のラブホに入った。探偵がおへそを曲げたら怖いよ。--------------