探偵日記

探偵日記6月1日水曜日 晴れ

朝4時半、我が家の皇太子タイちゃんを連れて外に出る。半袖では少し寒い気もするが、爽やかな微風心地よい。彼がいなければこんな気持ちの良さは味わえないだろうから、時に辛く思うこともあるが、まあ存在価値は認めよう。何時もの通り勝手気ままに歩き小一時間で散歩を終える。今日は事務の高ちゃんがお休みなので、ご飯の後早々に家を出る。9時45分、だ~れもいない事務所に入る。
話は変わるが、探偵が浮気の調査を依頼され、ご依頼人の想像通り夫は浮気をしていた。じゃあその後どうするのか。とりあえず探偵の手を離れ、ご依頼人が選任した弁護士の出番となる。言うまでもなく我が国は法治国家である。夫が、或いは妻が不貞を働いていたとしても暴力で本人または相手を懲らしめる事は出来ない。したがって、金銭による解決となる。本人及び相手方に「損害賠償」を請求するとともに、以後の交際を絶ってもらうのである。ご依頼人としては忸怩たる思いになるだろうが経済的なペナルティを課し一件落着となる。ところが最近は浮気をした本人たちが開き直り、「そんなことはしていません」「そちらの夫婦関係はすでに崩壊しており私とのことは無関係」と言い張り、不倫者同士がタッグを組んで、原告の妻や家庭に攻撃をしてくる。また、その果てに離婚に至るケースが多い。さらに、被告側の代理人となった弁護士も加わって不毛の戦いに発展するのである。---------------続きは次回に