探偵日記


2021・04・05 月曜日 曇り




何時もと同じ月曜日。週の初めというだけで特にどうということはないが、それでも多少気が引き締まるように感じるのは、年齢のせいか。だら~と迎えることのできない日ということだろう。抱えている案件のうちやや困難が予想された2件の目鼻がついた。あとは一定の時間と調査を加えれば費用を請求できる次の段階に進める。探偵の「商品」は報告書である。この報告書の内容によって客(ご依頼人)の満足度が決まる。




受件の妙味 6




このように、簡単なというか低い報酬の依頼でも誠実にこなしてゆけば後々につながる。繋がった良い例を書いてみたが、もちろんそうでないことも多い。要するに、探偵の仕事の重みというか価値を認めない依頼人もいるし、これで十分だろう。という結果を報告しても満足してくれない人もいる。いわゆる価値観の相違であろう。それでも、我が探偵事務所TDAは50年間この方針でやって来た。中でも多いのは東京都内の法律事務所及び弁護士さんからの依頼で、或いは紹介で訪れる個人や会社で脈々と営業を続けて今日に至っている。或る時、都内でも有名な法律事務所の秘書さんから「先方に連絡しておきました。弁護士が(腕のいい探偵事務所です)とおっしゃっていましたよ」と言われたことがある。少々気恥しい気持ちになったが、まさに探偵冥利に尽きるお言葉だった。