健康であることを、誇りに思っている僕は、それでも、加齢にしたがい検査は欠かさない。また、どういう訳か薬が好きで、病院の雰囲気も嫌いではない。今でも、2ヶ月に一度、東京女子医大病院 膠原病リューマチ通風センターに通い色んな検査をしたあと、通風と高血圧(自分ではそうは思はないが)の薬を貰って帰る。主治医は40歳位の女医。「お酒を減らせ」とは言うが特に悪いところも無いようで、問診は3~4分で終わる。
ところが、杉並区のお誕生検診でひっかかった。1、便に潜血が見られる。2、膵臓に腫瘍がある疑い。3、糖尿病。との由。僕の解釈(便の潜血は数年前に手術した痔の影響。時々出血する。糖尿病は決してそんなことは無いはずである。何故ならば、2ヶ月に一度検査している女子医大で、毎回糖は出ていません。と言われる。ただ、2、の膵臓は少々心配である。主治医曰く「去年も同じ指摘を受けていますね。何故再検査をしなかったのでしょう。仮に悪性の腫瘍ならば、今こんな状態で入られませんよ。」らしい)しかし、もう少し生きたいと思っている僕は再検査をすることにした。
7月19日木曜日、午後2時15分。地元阿佐ヶ谷の高名な病院に赴く。2時30分からの予定が遅れて3時前になった。待っている間、別室から「ぎゃー痛い痛い」というご婦人の悲鳴が聞こえた。(そんなに痛いのか)僕は逃げ出したくなったが、折角予約を取ったのだからと思い直して待った。
「福田さんお待たせしました」と言って、美人の看護師さんに呼ばれる。その前に着替えをしていたのだが、お尻に大きく穴の開いた紙パンツをはかされ、「ハイ、ベッドに上がって左を向いて下さい。そうそう、そうしたらひざを抱くようにして下さい」と言われ、海老さんになって、待つことしばし。やがて、さらに美人看護師が一人、30代のイケメンの男性医師が加わり検査が始まった。
左腕に注射をされた。美人のくせに下手である。「痛く無かったですか」と聞くので、(今までした注射の中で一番痛かった)と言ってやったら「すみません」と言う。その様がとても素直だったので、思い直して(冗談だよ)と言い取り繕った。男性医師も笑っていたが、突然お尻に違和感を感じた。美人さんがまた聞く「気持ち悪くないですか」僕は応えた「ううん、気持ち良いよ」と。全員笑った後、粛々と検査が行われ、10分もしただろうか。「有った」と医師。さも嬉しそうに、「検査してよかったですね、取りますか?それとももう少し育ててからにしますか」僕は、(今日取って下さい)と応じる。そのあと、何と、可愛い7つのカラスの子ならぬ小さなポリープが見つかり検査は大幅に延長された。
最後に、医師曰く「1年後再検査ですね」と、厳かに言われ検査は終了した。
美人看護師が言う。「7日間は激しいい運動や遠くえの出張はダメですよ。あぁ、それからさっき言っていたゴルフもダメですからね。えっ、お酒もダメです」あ~あ。