探偵日記 07月04日火曜日 曇り
昨日久しぶりに新しい仕事が入った。日々厄介な案件で手こずっているので気分転換になるだろう。
依頼人は下落合の資産家の息子。マルヒは勿論「妻」47歳の美人。もう3年ほど前から何となく怪しく思っていたとか。某月の某日とうとう外泊に及んだので、堪忍袋の緒が切れて殴ったらしい。今どきの主婦はそんなことでひるんだりしない。すぐに110番して自身は家出。結局1か月ほどで帰っては来たが、その間、それとなく周辺を調べてみると出るわ出るわ。日記に相手男性を想う言葉が羅列してあるかと思えば、男性からのラブレターまで挿んであった。
下世話なことを書いて申し訳ないが、「四十し盛り」というように、この年齢の、しかも子を産んだことのある人妻が夫以外の男性と出来ちゃうと収まらない。但し、勿論そうでない女性のほうが圧倒的に多いが、マルヒは元歌舞伎町のホステス。男女関係に対する倫理観はややゆるい。