探偵日記

探偵日記 04月18日水曜日 雨

朝から僕の嫌いな雨。それでも予定があるのでずる休み出来ないから、遅くに出て、11時半頃事務所に着く。14時、依頼人と新宿駅西口の喫茶店で会うことになっている。その後、7時に、弁護士と面談し、多分ご飯を食べることになるだろう。雨もその頃には上がっていると思う。

調査会社あれこれ 1

昭和44年、僕は千代田区のN興信所に採用された。水道橋駅から数分のやや古ぼけたビルの3階にその会社は有った。多少の経験はあったが(未経験)ということにして履歴書を提出。代表のM氏に面接してもらい即採用の運びとなった。今思えば、僕の年齢で興信所の調査員になろうという者は珍しかったようだ。いざ入社してみると平均年齢50歳くらい。人生に落ちこぼれた連中の溜まり場のような雰囲気だった。こうしてみると、帝国興信所(今の帝国データバンク)の調査部長だった叔父は、それなりにエリートのように感じられた。M社長は赤ら顔の男で50歳くらい。番頭格がTといい足の悪い男。その他の調査員は似たり寄ったりで夕方会社に戻って報告書を手書きして提出するのだが、大半の調査員はすでにアルコールが入っており、冗談を言い合いながら筆を進めていた。何気なくある調査員の書く報告書をながめたら、メチャクチャな文章で、しまいには書きながら眠ってしまった。2日目、番頭格のTに誘われ他のおじん調査員も交えて7~8人で近くの居酒屋に繰り出したのだが。-----