探偵日記


2022・09・16 金曜日 ☀




何時もの時間に起きて、シャワーなど毎日の決まりを済ませ事務所へ。今日も又中央線は時間通りに来ず15分遅れ。しかし、毎回思うのだが「調査」は実際に着手してみなければ判らないことが一杯ある。ご依頼人が言うようにマルヒが行動することはめったに無い。往々にして「エッ」と思うことが多い。また、素行調査に限らず、新規の取引や、新たに始まった交友など、相手の会社、または人。特に、対人は、当初相手を過大評価することが多い。何故か?世の中には自分を大きく見せる術に長けた人が多いし、ネットなど無責任に評価する傾向にあるからだ。そこに上手く乗ると「素晴らしい人物」が誕生する。くれぐれもご用心を。と探偵は言う。




詐欺師 T 4




そうしたTも悪運が尽きる日がやって来た。平凡で真面目な主婦だと思ってうっかり騙しにかかったが1000万円ほどひつぱったところで利払いに窮し、その主婦の夫という人物が現れた。麻雀好きの主婦に付き合って何度か自宅で付き合ったが、1、2回夫も加わった。しじゅうニコニコして「いつも女房がお世話になります」などと言っていたが、探偵の僕は引っかかるものを感じていた。その一つ、食事の仕方に刑務所の癖が出た。お椀の持ち方に特徴があるのだ。暫くして、Tが某老舗の暴力団の組事務所に軟禁され、主婦の夫は組長だった。Tは、仲間のKにSOSを発信。その後何とか危機を回避したところで、詐欺師グループとの縁が切れた。・・・・