探偵日記


2024・09・12 木曜日 ☀




今日も最高気温35度、初秋の気温とは思えない。それでも、貧乏探偵は事務所へ。(笑) 先日、こんな依頼人と会った。ある人物の調査を頼んできたのだが、調査の過程で「すべてこっちの情報で動いただけじゃあないか」と、苦情を言ってきた。僕が(探偵は、調査の対象者の名前や住所など、ご依頼人の情報に基づいて動くのですからそれは当たり前でしょう)と言うと、「信頼できない」とかなんとか言って調査を断ってきた。こっちもいい加減嫌になっていたので費用の一部を返し終わりにしたのだが、仲介者に報告書を見せると「ここまで綿密にやるんですね」と驚いていた。世の中色んな人がいる。55年以上探偵をやってて初めての経験だった。大昔、僕がまだ一介の調査員だったころのこと、あるビルのオーナーに入居者のことを聞きに行った時のこと、僕は、マルヒ(調査対象者のこと)住民票を手にしてたのだが、オーナーが「それ何ですか」と聞くので、(今お聞きしている人の住民票ですよ)と答えると、「ちょっとお待ちください」と言って奥に行き、戻ってくると、手前どもの弁護士が、その住民票必要だから買っておくようにと申しますので、それ頂けませんか」と言う。※当時はだれでも他人の住民票や戸籍が取れた時代だった。僕は、少し前に世田谷区役所で50円位で入手したもので、すでに手帳に写していたので(いいですよ)と言うと、また奥に入り少し待たされた後、封筒を渡された。いくら入っているか分からないけど、これで美味しいランチでも食べよう。などと思い、外に出て開けてみたら、なんと、当時の僕の給料の3倍の10万円入っていた。後で知ったのだが、そのおばさん、銀座界隈に沢山のビルを持つ大金持ちだった。