探偵日記

探偵日記 01月07日火曜日晴れ

人生は皮肉なものである。朝食のとき、天気予報を見るとアナウンサーが、「今日は穏やかな陽気」と言っている。ところが、ゴルフの予定がある明日は雨だという。たった一日違いで天国と地獄。微風快晴の日のゴルフはメチャクチャ楽しいが、特別雨が嫌いな僕は(雨が降りそうだ)というだけでスイングが狂ってしまう。明日のコースがお気に入りだけに残念で仕方ない。
みずほ銀行によって年末ジャンボで大当たりした宝くじ7億円を現金化して事務所へ。太っ腹な僕は調査員を引き連れて一人1500円の焼肉ランチに行くつもり。

今朝シャワーをしていたら友人(といっても10歳年上の元小社調査部長I氏)から電話がかかる。(15分後にかけなおす)と断って折り返してみると案の上訃報の知らせ。共通の遊び仲間Kさんが数ヶ月前に亡くなったと言う。この間、古希のお祝いで食事をしたばかりのように思っていたが、享年74歳、脳溢血での突然死だったようだ。生涯独身を通し、身寄りのない東京では何もせず郷里の愛媛県で葬儀を行ったらしい。Kさんとは、I氏を通じて知り合い、40年近いお付き合いだった。といってもお会いするのは数ヶ月に1回で、大概、麻雀をした後、歌舞伎町で酒宴を開く程度だったが僕にとって親しい知人の一人には違いない。昨日に引き続き正月早々に聞く訃報で気が重くなる。Kさんは、業界紙の会社を経営していたが一時は大層な羽振りで怖いものなしっていう感じだった。男というもの金を持つとああなるのかなあ、と思えるぐらい傍若無人で、社員に対する物言いも聞くに堪えないところが有った。だけど僕に対しては一定の常識を崩すことなく、ふくちゃんふくちゃんと言って接してくれた。ここ数年は会社のほうも不振だったようだが、死んでしまえば何の苦労もない。母子家庭で育ったらしかったが、今頃、お母さんと一緒に懐かしい郷里で安らかに眠っていることだろう。(合掌)