探偵日記 03月16日金曜日 曇りのち雨とか
最近、他社のホームページのお手伝いをしている。本来ならば自社TDAのホームページをネット上で大勢の人に見てもらう努力をしなければならないのだが、その方法が分からない。だからお手伝いと言っても単に探偵業にまつわる小話や基本的なことを文章にして送ってあげている。僕は早書だから、1500文字くらいなら1時間もかからない。したがって、事務所に来るとまずその作業をして、その他のことを始める。
また最近強く思うのは時代の変化である。これまでは、探偵事務所に何か頼もうとする人はNTTのタウンページ(いわゆる職業別電話帳)を見るか、弁護士や知人を通じてその事務所を知るしか方法が無かった。ところが、インターネットのめざましい普及でパソコンやスマホであらゆる業種の宣伝が閲覧できる。そんため、インターネット上で如何に上手くコマーシャルするかにかかっている。要するに古いタイプの探偵の時代は去ったのだ。僕の事務所もネットが普及し始めた頃、確か平成5~6年頃だったか、営業に来たその種の会社と100万円以上払って契約ホームページとやらを作ったことがある。しかし当時はほとんど効果が無く、反面、バブル崩壊後にも拘らずこなしきれないくらいの仕事が入って、(このままでもいい)と思ってしまった。今から十数年前、これからは古い感覚ではだめかもしれないと思い、事務所の経営を若い人に譲り僕は渉外に回った。弁護士事務所での打ち合わせや調査の相談に訪れる依頼人の相談係に専念したのである。これが大失敗だった。任せた彼らは僕の背中を見て育ったから古い悪弊を維持しようとした。(もっとネットでの宣伝に力を入れろ)と言い続けたのだが、彼らもまた「探偵」という職人の殻から脱しえなかった。