探偵日記 03月14日土曜日 雨から雪(びっくり)
朝出るときは雨だったのでレインコートを着た。ここ数日は伊勢丹詣でが続き、今日もホワイトデーのプレゼントを買いに行く。さあ、雀荘へ行こうと思ったら何と雪に変ってて驚いた。まず脳裏に浮かんだのは(明日のゴルフ)のこと。夕方帰宅して、きりたんぽの「あずま」で簡単に食べる。早く寝よーッと。
新宿・犬鳴探偵事務所 3-14
井口夫人が畑をぬって犬鳴の車に近づき「ワンちゃん待たせてゴメンナサイ」と言って分厚い銀行の封筒を渡してくれた。犬鳴は、自分の車を追い越し停車して、人目を忍ぶように畑に入り、夫人と接触した男のことが気にはなったが、事務所に戻る。二人の関係が、(人目を忍ぶ会瀬ではなくたんに用事があって訪れた人だったのかもしれない)と考え直した。犬鳴は、職業柄というか、やや深読みしすぎるきらいがある。しかし、時間がたつほどに、今では、ほとんど習い性になっている六感は二人の(秘密)を十分実感した。
或る日、井口夫人は何でもないことのように(ある女性の暮らしぶりを調べて欲しい)と言って、小さな紙切れに対象者の名前と住所を書いて犬鳴に渡してくれた。犬鳴は、一瞥して、その調査対象者(マルヒ)が、どこの誰であるか理解した。・・・・・・・・