探偵日記

探偵日記 03月15日 日曜日 晴

微風快晴、これ以上ないゴルフ日和。
朝04時40分起床。05時40分迎えの車に乗ってコースへ。朝食を食べ、ちょっと練習。(よ~し)と勇んで臨んだが、相変わらず同じミスをして、終わってみれば1打差の2位。やっぱり俺は馬鹿なんだな。つくづくそう思った。18時、阿佐ヶ谷のフグ料理の店「にしぶち」でパーティ。20時帰宅。あ~あ・・・

新宿・犬鳴探偵事務所 3-15

翌日、知り合いの刑事に調べてもらって、車の持ち主は住所も名前も分かった。井口夫人が「調べて欲しい」といった女性の父親、その娘は銀行マンと結婚し、子供もいた。
余談だが、当時はまだ千円ちょっと出せばだれでも調べられたが、軽自動車に限ってダメだった。その人物と井口夫人が依頼してきたマルヒは一致したが、さらに、三年前、自殺した主婦とも結びついた。
犬鳴は、井口夫人が執拗に夫の行動調査を依頼してくる事情もうすうす察していた。マルヒの夫は養子である。しかし、岳父が死んでからか急に勝手をし始めた。夫人にもぞんざいな口を利くようになり金遣いも荒くなった。ただ、妻の夫人に対して、暴言を吐いたり、これ見よがしな振る舞いこそなかったが、腹に一物を持っている気配はあった。夫人はそれを恐れたのであろう。
この段階で、夫人が離婚を持ち出せば否応なく夫は出て行かざるを得ないし、財産分与を言える筋合いもなかった。なぜならば、井口家の財産に夫の寄与分は皆無である。夫婦で築いたものは皆無と言ってよかった。しかし、その妻のほうに(有責事実)があったらどうだろう。・・・・・・