探偵日記

探偵日記 4月13日月曜日 雨

 木曜日、午後8時にベッドに入ったが、文字通り一睡も出来ず朝を迎えた。本読んだり、疲れると横になる。幸い、マスターズが始まったので4時からはテレビをみて、5時にタイちゃんの散歩。帰ってまたテレビを見るが眠くならない。土曜日、3日目の休肝日。21時半、何時もの薬と一緒に、5グラムの誘眠剤を飲んで寝る。午前3時、目が覚めるがまた眠くなって、5時のアラームで起きる。体調は悪いが前々からエントリーしている月例に参加。結果は言いたくないほど。それでも夜は焼肉を食べたあと(天国に一番近いスナック)「ほろよい」へ。21時帰宅。比較的良く寝れた。

 昨日37回のメールと電話5回。しかもプレー中に。林の中に行って(今ゴルフの最中だから後にして)と頼むもお構いなし。打席で待っている間にメールすると「そんなこと聞いてない」関西方面で家を探している。とか、社長の立場を考えたらどうですか。完全に脅しである。あんな感じでは、社長の家の隣にアパートがあれば入居しかねない。それも「福田さんに勧められて」なんて言っちゃって。世に性悪は多けれど、70年生きて初めて遭遇する人種である。もしこれが、自分自身の相手だったらと思うとぞっとする。昨日までで835回、こういうのをストーカーというのだろうか。

Mという女 1

 43歳の時、それより前から趣味と実益を兼ねて始めたバイトだったが、性に合っていたのだろうか毎日楽しく生活していた。東京品川でサラリーマンの長女として生まれ、決して裕福とはいえなかったが真面目な両親のもと不自由もなく育った。二人姉妹の妹は子供の頃から学校の成績が良く、良く比較されて嫌だったが、(ふん、ブスのくせして)Mは自分に比べ、決して美人とはいえない妹に、容貌では引けをとっていないことで何とか精神の均衡を保っていた。高校時代から複数のボーイフレンドに囲まれ、成人してからも何かと声をかけてくれる男性にはこと欠かず、気がつくと、3回目の結婚をしていた。ハンサムだったがギャンブル好きの最初の夫、板前としての腕は良いが覇気の無い2番目、そして、真面目なだけが取り得の今の夫。やがて、男の子二人の母親になって、(この子たちの将来に賭けよう)と思いたち、幼少の頃から複数の塾に通わせた。夫は、義務教育でいい。と言い、同居する夫の両親もそんな嫁を異星人でも見るように避けていた。当然ながら、安サラリーマンの持ってくる給料ではやってゆけない。

 元々、男にだらしなく、貞操観念の薄いMは、手っ取り早く金になる性風俗の世界に入るのに何の抵抗も無かった。そして、或る日、宝の山と出会った。--------------