探偵日記

探偵日記 11月29日木曜日 晴れ

朝10時、地元の耳鼻咽喉科に行く。症状もだいぶん治まってあと1週間薬を飲めばほぼ治りそうだ。顔見知りの調剤薬局のじゅんちゃんのところで薬を貰い11時事務所に着く。
さあ、あと1ヵ月、ひと踏ん張りだ。
日曜日の朝、地方から電話で依頼が入り「娘が家出して、いま東京にいるらしいことが分かりました。状況を調査してくれ」と言う親からの調査依頼。せっかく休んでいる調査員に指示するのも気が引けるので、大急ぎでシャワーして現場へ。ざっと様子を見ただけでその娘さんの説明が嘘だと分かった。さぞかし心配しているだろうと思い中間的に報告する。しかし両親の感触はいまいちでこちらの報告を信じていない様子が伝わってきた。さらに翌日、調査員3名で張込、本人他、同居するという女性らの動向を監視。しかし、出てくるのは得体のしれない男。それでも依頼人は、「調査する人が見間違っているのではないか」と言う。本来短気な性格の僕は(そんなにお嬢さんのおっしゃることが信じられるなら探偵に依頼することはないじゃあないですか)と言ってやったら少し納得した。実際には非常に危険な状況下にあるのだが、この依頼人では理解してもらえないと思い調査はその日限りで終了した。