探偵日記 11月28日水曜日 晴れ夕方から雨の予報
9時半事務所に到着。なぜこんなに早いかと言えば、家人から「邪魔だから出て行け」と下命されたからで、嫌々車で家を出た。第一の理由は、掃除嫌いというか、もともと掃除のできない性格の愚妻が、年に数回ハウスクリーニング業者を入れるからで、僕が部屋でぐずぐずすると業務がはかどらないからだそうだ。第二の理由は、車をヤナセに入院させるためである。イ)タイヤの交換 ロ)すり傷の修理 ハ)キーの電池(交換したばかりなのに、早く換えてくれという表示が出る)を見てもらうため ニ)ちょっと辺鄙な場所に行く用事があるから。ついでに家の近くにあるスタンドでガソリンを補給した。
別の話、月1割の配当を出す。と言って数億円を詐欺った男の代理人という銀座の弁護士から、依頼人の元に通知書が届いた。FAXされた文書を読むと、「当事者以外の人を連れてきたり、直接当事者に働きかけをすると警察に訴える」と書いてある。先日、被害者の依頼人と会った弁護士に(君は詐欺師の片棒を担ぐのか、そんなことをしたら会から懲戒にかけられるよ)と僕が言ったせいかその若い弁護士は下りたらしい。賢明といえる。しかし、東大卒のバリバリの弁護士はこれを受任し、あろうことか、法的に根拠のない理由で被害者を脅しにかかった。そんなに仕事がないのか、はたまたよほど馬鹿な弁護士なのか。他人にお金を借り、または嘘のもうけ話を持ち掛けて騙し取っておきながら、返せなくなったら弁護士に頼んで自分や家族の安全を画策する。それで負債がチャラになるなら詐欺師には天国みたいな国だろう。
そのお粗末極まりない弁護士は銀座のTという。