探偵日記


2025・03・18 火曜日 ☀




朝は少し曇っていたが今は快晴。風が無ければ暖かい日である。お昼頃、僕の事務所から初めて独立した第一号の責任者から電話があり「暇ですね~」と嘆き、「新宿はどうですか?」と聞く。僕は(同じようなものだよ)と応じて彼を慰める。誰でもそうだと思うが、暇なのは自分のとこだけかな?と別の意味で不安になるのかもしれない。彼のA探偵事務所は昭和55年に開業したので45年の業歴、僕はさらに前だから55年目を迎えた。どんな仕事でもこんなに長く続ければそれなりに安定しそうなものだが、「探偵」は違うのかもしれない。なぜならば、僕や彼の事務所のように長く営業していいる事務所と、昨日、今日誕生した事務所との差を一般の人に理解してもらえないからで、デパートで(どこがいいかしら)と品定めが出来ないからである。例えば、1年前開業した探偵事務所がホームページの広告では(長いキャリアと優秀な探偵を多く抱えている)と宣伝すれば、(ああ、そうなんだ)と、思ってしまうからである。だから僕は、僕の事務所に問い合わせした人に(うちに依頼しなくてもいいから頼む時は必ずその事務所を訪問し責任者と会うよう)に言う。そうすれば、伊勢丹か西友か、はたまた個人経営のお店かの区別ぐらいつくだろうから。