探偵日記

探偵日記 01月18日金曜日 晴

昨日の続き
報告書は探偵事務所の唯一つの「商品」である。まあ、遠い昔に電話の盗聴を得意とする事務所もあったようで、録音テープが商品として提出されたこともあったらしい。その他、写真もそうだが、たいていは報告書に添付されるため単独で商品化することは珍しい。というわけで、僕も50年以上、報告書の作成には心を配る。最近は、調査員が作った報告書を手直しすることになるが、美辞麗句を期待する必要はないし、望みもしないが「体裁」は考えて欲しいといつも思う。それといつも調査員たちにいうことだが、(僕たちの報告書は、僕たち以上のレベルの人が読むことを忘れないでほしい)と。したがって、あまりにも幼稚な表現や誤字脱字の多いのも困る。たかが探偵事務所の報告書というなかれ、ある程度の「格調」も要求されるのだ。勿論、虚偽やねつ造があってはいけないし、探偵にとって「嘘」の報告は論外である。最近の話。僕の親しい友人(月に数回ゴルフをご一緒するし、週に2~3回は飲み歌う)が家族のためにある探偵事務所に調査を依頼した。このブログを読んでいる人たちは(みじかに福田がいるのになぜほかの事務所に?)と思うかもしれないが、家族が先走りして、弁護士の紹介に事務所にしたという。まあ、僕的にもあまり親しい人からの仕事はできれば避けたのが本音で、しきりに言い訳する友人に、かえって気を使わせて申し訳ないと思ている次第である。ところが、その探偵事務所の報告内容を聞いて少々疑問に思った。独立して間もない人らしく、まず、機動力がなさそうだし、先に述べたように報告書(商品)の体裁が整っていないように思った。まあしかし、誰でも最初はそんなものだろう。今偉そうなことを言っている僕だって、若いころの報告書を見せられたら赤面するはずだ。・・・・