探偵日記 02月01日金曜日 晴
1月が終わって、当然ながら如月2月。昨夜は東京も場所によってはみぞれから雪に変わった。そして今日も寒い。
土方殺すにゃあ刃物はいらぬ雨が3日も降ればいい。という言葉があるが、「探偵」に置き換えると、電話が10日も鳴らないと不安になる。30年以上前の話、まったく受件の無い日が続き、その月も24日になった。当時10人ばかりいた調査員も毎日やることが無くぼんやりしていた。みんなで映画に行ったり、ゴルフの練習に連れて行ったり、馬鹿な話だが遊園地に行きゴーカートで遊んだりして暇をつぶした。その日、僕は友人とゴルフに行き、帰路、事務所から電話がかかり「新しい依頼の問い合わせが入ったから先方の会社に行ってくれ」と言う。僕はたいして期待もせず夕刻その会社を訪問した。その結果、比較的大きな案件で、なんとその時の着手金で当月の経費すべてが賄えた。もしあのままずっと電話が鳴らなければ今の僕はないかも。
そして今日も、そんなあらぬ夢を見ながらパソコンに向かっている。