探偵日記

探偵日記 7月21日火曜日 晴れ

朝8時、ジムから帰る。気温はすでに30度を越えているようだ。ご飯を食べて予約していた歯科へ行く。11時事務所着。ジムの高ちゃんをはじめ女性軍は全滅の模様で、誰も出勤していない。3連休、遊びすぎて疲れたのかな。

れんげ 12

 その昔、犬殺しと呼ばれる人たちが居た。戦後、狂犬病の予防を目的とした行政の方針に基づいて組織されたものらしいが、現代にも似たような施策が存在し、全国の都道府県単位で、主に、保健所の管轄で行われている。例えば、千葉県の場合、「千葉県動物愛護センター」があり、県内の保健所から送られてくる犬や猫を一時期収容する。そして、一定期間経過すると殺処分するのである。しかし、こうした犬や猫を救おうとする団体もあり、ネットワークでボランティアグループを形成している。関東地区に限っていえば、個人も含めて百のボランティアがあり、愛護センターに掛け合って一匹でも多くの子を助け出す努力をしている。しかし、民間の、しかも好意だけの団体であるから大勢の犬や猫をいつまでも留めて置けず、(預かり家)を募り、登録されたそれらの人(家)に、一時期預かってもらい、預かった人は「里親」を探すべく、主にネットで預かった犬や猫を紹介し、我が家の家族にしても良い。という人を探すのである。
 最悪の殺処分という結果を免れた犬や猫は、まさに、どろどろに汚れた姿でボランティアの施設に運ばれ、シャワーなどをしてもらい綺麗になって待っている。中には病気に罹ったものも居れば、大きな怪我をして収容されたものもいる。それらの中には、飼い犬だったもの居れば猫も居る。無責任に棄てたり、何らかの事情で飼育できなくなって保健所に持ち込む人も居る。そんな中には、これが飼い犬か。と驚くような、例えば、首の周りの肉が見えるぐらい病気に侵されたものもいるが、ボランティアの人達は、溢れんばかりの愛情をもって、丁寧に治療し、回復した所で俗に言う(預かりさん)方に連絡をする。預かりさんが、では私のところで預かりましょう。と言えば、やはりボランティアの人の車で、送り届けるらしい。愛護センターから引き出すのも、引き出した後、十分な食事を与え、糞尿の世話や、病気や怪我の治療を含め総て自費で行う。勿論、預かりさんも同様で、短期間我が子の如く愛情をそそぎ、殺処分寸前という酷悪な環境に置かれ、歪んだ精神状態までも治し、次のステップが踏めるように見守るのだ。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー