探偵日記


2020・11・27 金曜日 晴




探偵稼業もだんだんやりづらくなる。警視庁の探偵業担当の話。ここ数か月、かなりの数の廃業届が出されているという。原因はコロナ禍で、仕事が入らないため事務所を維持できなくなったのだ。他人ごとではない。我が貧乏探偵事務所も廃業寸前である。親しいカラオケ仲間の友人が言う。「福ちゃん、毎日浮かれて遊んでいるけど体でも壊したらどうすんねん」心配しているのか、はたまた希望しているのか分からないが、僕は言ってやった。大丈夫、俺なりに考えていることが4つある。




と言って教えてあげた。 ①生活保護を受ける ②泣く泣く郷里に帰る(幸い家はあるし周囲の同級生が放っておかないだろう) ③わざと悪いことをして刑務所に入る(そうすれば雨露は凌げるしご飯も食べれる) ④カラオケにやって来る小金持ちのおばあさんのヒモになる。彼女たちは順番待ちをしている。友人は(どうしょうもないバカだな)という顔をした。(笑) まあ、本気で言ってるわけじゃないけど、いずれにしても「探偵」の行く末はこんなものだろう。




不倫 9




最近、ネットでこんな質問が増えた。(不倫は罪ですか)とか、(仮に罪に問われるとしたらどんな罰を受けるんですか)など。事務所のホームページを担当してくれている人も「不倫」をキーワードにして、調査料も安く設定しましょう。と提案してくれる。探偵稼業をよく理解していないのか、僕を良く知らないのか、低く設定して少しづつ高くして行けば如何?などと無責任に言う。(いや、僕はそんな能力はない)と、即却下。ネットを見ていると、1日1万円から。などとうたっている広告を目にする。多分若い人だろうと思うが、彼は1万円をどうやって釣り上げて行くんだろうか?大いに疑問である。




本題に戻る。「不倫」は罪である。大昔のように、戸板に張り付けて川に流される。または非人部落に落とされる。ことこそないが、明らかに「民法」に触れる。夫、或いは妻と呼ばれる配偶者は「不法行為者」となり、不倫相手は「共同不法行為者」として、一方の配偶者に告訴され、最悪の場合法廷で恥をかき、その上高額の損害賠償を支払わなければならない。また、ひとたび「有責配偶者」の烙印を押されると「離婚」を即決される確率が高くなる。それと、何よりも怖いのは周囲に笑われる。