探偵日記


2023・02・24 金曜日 曇




今日は花金。しかし、貧乏探偵の僕には縁のない言葉。僅かに、なにも無ければ土日ゆっくりできる。ぐらいの気分。たまには銀座の高級クラブで美女をはベらかせ(君たちも好きなものを飲みなさい)なんて鷹揚に言ってみたい。無理か(笑)                                  昨日の続き                               (ではお約束の報酬を)と言う僕に「わかったわかった」と応じ、「必ず後ろで糸を引いている男がいるはずだから」とか、妄想めいたことを言い、支払いの方法や時期について口を濁すばかり。数日して、例によって麻雀中の僕に電話がかかり「何か分かったか」と聞く。僕が(社長まだお振込みいただいてないようですが)と言うと、「そのうち払う」との返事。(じゃあ、お支払いが確認出来たら)と言って、まだ何か言っている依頼人を無視して切ってやったら、すぐに折り返しに着信があり「俺が話してる最中に何で切った。山口組呼ぶぞ」と怒っている。僕は、ああこいつは下手に出てもダメだな。と思ったので、依頼人以上の迫力で怒鳴りまくってやった。翌日、紹介者の元刑事さんから電話「俺が必ず払わせるから調査してやってよ」と哀願されたが、僕の悪い癖で、一旦こうと決めたら引き返さない。結局そのまま知らん顔した。山口組が来る前に報酬の振り込みはあったが、以後の調査は一向に進まなかった。否、しなかった。稀に、というか、男性の依頼人の中には結構な数でこうした依頼人はいる。・・・・