探偵日記

探偵日記 10月30日水曜日晴れ

昨日は休肝日にしてお酒を抜いた。そのせいか、0時過ぎに寝たのに目覚めはすっきり。朝食の後、早々に仕度を済ませて事務所へ。たまには肝臓を休ませなければならないのは良く分かっているのだが、もう一つの人生を味合うためにお酒は必需品、医者からも毎月同じことを言われるが(分っちゃいるけど止められない)しかし、願をかけて仮に1ヶ月お酒を飲まなかったらどうだろうか。見違えるように健康体になるのだろうか? 否、僕の知人が医者に勧められて丸1ヶ月断酒したが、数値は変わらなかったらしい。その人は、もう一つの人生を30日損失した。

今日から明日は緊張する日だ。二人の詐欺師(といっても、一方は複数だが)の動静が気にかかる。調査員2名はそのために張り付かせている。(逃がさないよ)という心境である。犬鳴は時々思う。金にならないこと(依頼人から頼まれてもいないことだから費用の請求は出来ない)なのに、どうしてやるのか?探偵の性か、はたまた、犬鳴のお節介な性格のなせるところか、むしろ、前者のほうだろうと思う。行く末が気になってしょうがないのだ。ただ、お断わりしておくが、依頼人のその後は追跡しない。正直なところ気にかかる依頼人もいるが、ある人は(自分の古傷に関係してもらいたくない)だろうと思うからである。