探偵日記 06月01日土曜日 晴
昨日久しぶりに日本酒を飲んで、少々辛い朝を迎えた。というわけで、ゆっくりしたかったが、そうは問屋が卸さない。ご依頼人とメールのやり取りをしているうちにお会いすることになって、急いでシャワーをして事務所へ。14時、帝国ホテルで会うことになった。受件している調査が順調に進んでいるときの面談はいいが、そうでないときは気が重い。それでも避けては通れないことである。僕は報告に装飾は加えないことにしている。まかれた時は正直に伝え謝罪する。(トラックに進路を阻まれまして)などの言い訳はしない。ただ最近は加齢によるものか判断ミスが多い。特に、継続と中止の選択を迷う。調査員の達成感を満たすには徹底的にやらせたほうがいいのだが、かって調査員だった僕は変な情けをかけてしまう。(もう眠いだろうな)とか、(疲れているんじゃあないか)など。したがって、早朝の指示など辛い。ということで、僕は調査員としてはまあまあだったが、上に立つ資格はないし、何より、伯楽に資質は皆無である。