探偵日記

探偵日記 02月29日土曜日 曇り、夜雨

今朝はいつものように7時に朝食をすませ9時前にゴルフの練習に行く。その後有賀園で試打用に借りていたクラブを返しに行き新宿へ。
夜は、これも何時ものと同じパターンで、阿佐ヶ谷の居酒屋でご飯を食べて仲間とカラオケスナックへ。昔の歌を数曲歌って帰宅。明日は床屋さんに行くつもり。
如月も今日で終わり明日からは春。少しはいいことありますように。

新宿・犬鳴探偵事務所 2-29

沙織はそれ以上の愚痴は言わなかった。ただ、「突然親に上京されてびっくりしたし、恥ずかしい思いもしたけど、私なりに悩んでいたんです。産んでもあの人がきちんと責任を取ってくれるとは思えなかったし、私は仕事が好きだからまだまだ働きたいと思って、そんなこんなでぐずぐずしているうちにおなかの子はどんどん育ってくるし、本当は犬鳴さんのようなおせっかいな人が現れるのを待っていたのかもしれない。先生は優しいけれど男らしくない。でも私はそんな男性が好みかもしれないって、最近よく考えるんです。父からお金のことも聞きました。私もそうだけど家だって裕福じゃありません。でもお金は要らない。何時だったかあの奥さんに言われたんです(貧乏人の百姓女が玉の輿を狙って、子供が出来たっていうけど誰の子かわかりゃあしない。あんた、医者の妻になるのは百年早いんだよ)って」犬鳴は、あの依頼人なら言いそうなことだ。と思ったが、黙って聞いていた。さらに沙織は「その時思ったんです。先生は私と一緒の時は、(必ず妻と離婚して沙織と一緒になる。って言うんですけど、こんど母から言われたんです。人のものを取ったら必ず取り返される。あの先生、ちょっといい男だからきっとまた浮気するよ)って」私もそうだろうなって思いました。・・・・・