探偵日記


2020年9月16日水曜日 曇り




今日は少し早めに家を出た。やることは山ほどあるが最近は根が続かず途中でやめてしまうことが多い。生来、怠け者ですぐに飽きてしまう性格だから今に始まったことではない。そんな男が「探偵」を50年以上やっているのだから我ながら不思議に思う。昨日、法律事務所から紹介され某大手企業を訪問。帰路、ご連絡をくださった秘書の女性にその旨報告した。彼女曰く「弁護士も、先方の担当者に、腕のいい探偵さんだからと説明してましたよ」とのこと、本当に(穴があったら入りたい)くらい恥ずかしかった。単刀直入に褒められるって照れるものだ。だって、それほどの探偵ではないことを一番良く分かっているのが自分だから。




日曜日の夜、上品な女性の声で「福田さんですか」とお電話を頂いた。会話の随所に(あの時は福田さんに助けられた)と、おっしゃる。僕としては、特別なことをして差し上げたとは思っていないので大いに戸惑ったが、当時、まだ3歳くらいだったお孫さんがO学院に入学したという。へ~もうそんなになるのか。と昔日の感がした。僕は、調査の終わったご依頼人にこちらから連絡することはない。それは、探偵という職業の一つの矜持だろうと思っている。ただ、良くお電話を頂く。決まって言えることは(今は幸せ)なんだろう。その時は死んでしまいたいくらい辛く悲しいことでも、乗り越えてみれば(な~んだ)と思えることが多く、その先には「幸福」が確実に待っている。