探偵日記


2023・11・18 土曜日 ☀




朝起きていつものように家事をして、9時、近所の打ちっぱなしに行く。結果は、(来なきゃあ良かった)と思うほど不振。コースを想定した練習もするのだが100を切るのがやっと。というような出来だった。シャワーをして事務所へ。




バブル紳士の調査依頼 10




ドアに社名も無く、あまり広くない事務所に10人くらいの一目でブローカーと分かる男がたむろしていた。まあ、僕をここに連れて来てくれたYも同じ穴の狢だが。た、一人だけ銀行員と言ってもおかしくないような優男が居て僕の名刺を受け取ったがお返しは無かった。慇懃無礼を絵にかいたような人で、「山岡です」と名乗った。その日は初対面の挨拶だけで別れたが数日後、港区西麻布に呼ばれ、会長と呼ばれる別の人物から本格的に調査依頼を受けた。まず最初の案件はS会系の亡組長に対する行動調査及び資産調査。「いくらだ」と聞くので500万円くらいでしょうか。と応じ「分かった」と言い社員、否、子分に紙袋を持ってこさせて「領収書は要らないからな」と言って投げるように寄こした。見るとテープに包まれた1千万円だった。犬鳴は、ふ~んと思った。お金はありがたいが、ちょっとやばいマルイさん(依頼人のこと)かな?と。しかし、当時は探偵業法もなく依頼人にたいする縛りは無かった。余談だが、探偵の客は悪党のほうがいい。という側面がある。普通、1万円と言われてそれじゃあ申し訳ないからと言って2万円または3万円くれる人はいても500万円と言われて倍の1千万円くれる人はまずいない。・・・・