探偵日記 10月27日木曜日 晴れ
朝ごはんを食べながらNHKの朝ドラを見る。ゴルフの予定が無い限りこれが僕の毎朝のパタ~ンだ。今朝もドラマの前の天気予報からテレビを見ていたら、湿度が30パーセントで爽やかな秋の1日になるという。支度をして外に出るとなるほど絶好のゴルフ日和である。しかし、来月の3日、文化の日まで予定はない。恨めしげに空を見上げ混雑する中央線快速に乗った。事務所に出て、3か月も待たせた依頼人に電話をかけ報告日の約束をする。僕が遅れたことを詫びると「そうですか良く分かりましたね」と労ってもらった。仮に依頼人が僕であれば、とっくに(もういい)と断っていただろう。20年以上前から時々依頼してくれる人で、互いの信頼関係は出来ているとはいえ。感謝、感謝。
家出人の捜索以外にもお手伝いさん求む。や、経理の責任者を募集する中小企業に対する営業は、一定の効果があり、25日に頂く給与の数倍の収入を得た。数年後、独立する頃にはそうして関係が出来た会社の数社が顧客として僕を支えてくれた。当時も今も、調査会社は歩合制の感覚もあって、時間外に調査員が何をしようとお構いなしの風潮がある。だから僕も新しく採用する人に対し「内職」(アルバイト)を奨励する。但し、緊急の呼び出しがあった場合1時間以内に現場に来ることを義務付ける。しかし、今の若い調査員は、スズメの涙ぐらいの給与で満足している。どっちがいいのかわからないが。----------