探偵日記

探偵日記 12月19日月曜日 晴れ

昨日のサンサン会は散々だった。朝から体調が悪く力が出ないまま18ホールを終えてしまった。加えて、前の人たちがグリーン上でパットをしているときに打ち込んでしまった。仲間だからいいようなものだが〇暴だったらただじゃあすまなかった。ミドルホールでTショットをミスして、残りが185ヤード、どうせ届きっこないと思いスプーンで打ったら、ナイスショットしてグリーンをオーバーしてしまった。そのホールは寄せてパーを取ったが、前の組の人たちから「足に当たった」などと言われ、勿論冗談だが(わかった。パーティの後高級クラブに招待してやる)って、約束したので、阿佐ヶ谷でパーティの後目の前のスナック「みさほ」に5人ほど連れて行ってやった。にぎりで散々負けた上に200万円(ウソ2万円)使う羽目になった。

今朝も何となく頭が痛い。それでも気を取り直して事務所へ。遂に年賀状を書き終えた。

ロマンチックな恋の結末 27

あの~田園調布の○○ですがH先生はいらっしゃいますか。と言うと、多分美しいであろう事務員は「ハイ、○○様ですね。今弁護士と代わります。」と応じ、待つこともなく弁護士が電話に出た。年のころは50歳ぐらいだろうか、嫌みのないバリトーンの声で「あ、弁護士のHです。奥様からご依頼を受けました件、一度ご主人とお話がしたいと思っております。ご都合のよろしい時事務所にいらっしゃっていただけませんか。勿論、私のほうでご指定の場所にお伺いすることも可能ですが。」と言う。教授は悠長なことを言っていられる場合じゃあないので、(あの~もし宜しければこれから参りたいのですが)と言うと、先方は少し考えた後、「はい、結構です。それじゃあ17時に事務所のほうでお待ち申し上げます。」と言った。

まだ少し時間がある。教授はホテルの部屋で思案し、郷里に住むたった一人の姉に電話をかけ、事の経緯を説明し意見を聞いた。数年前、相続のことで多少揉めたいきさつがあって、姉とはあまり仲良くない。それでも、他に誰にも相談できないし、友人や大学の先輩とか後輩に弁護士も何人か居たが、日ごろフランクな付き合いをしていないせいもあって、いざとなると電話をすることさえ憚られた。姉は、「貴方が悪いことをしたんだからひたすら謝罪するしかないわね~」と、にべもない。相談するべきじゃあなかったと後悔したが、それでも「まあ、どうしてもの時は私が中に入っても良いから、また電話かけなさい。」と言ってくれた。
そうこうするうちに時間が迫って、重い足取りで銀座にあるという法律事務所に向かった。------------