探偵日記 02月24日金曜日 晴れ
良く晴れているが風の強い日である。本日は80歳の高齢男性の尾行で、3名の調査員が朝7時から現場で張り込んでいる。正午、まだ動きは無いという。勿論僕も経験があるが動きのない調査は嫌なもので、むしろ、目まぐるしいぐらい行動してもらいたいと思う。あえて言うと、静の調査は(面白くない)のだ。調査費用を請求する場合も変化の多い報告書のほうがいかにも仕事をしたようで、依頼人も満足してくれる。なお且つ、依頼人の思惑通りの結果であればなおいい。
今僕が理事長(正確には、現在登記申請中なので仮、または代理)を務める「東京調査業協同組合」が設立して満20年を迎えた。当組合は、青島幸男都知事の時、正式に認可された歴とした法人である。平成9年、当時の、東京都調査業協会の下部組織として発足した。その後、考えを異にする者たちの離反があり、紆余曲折の末今日に至っている。早い時期から、僕を理事長に推す意見もあったが、その都度、(俺は、子供の時から級長と番長で、もう長の名のつく立場になりたくない)と言い続けてきたが、衰退しつつある組合の現状を見て、最後のご奉公と考え引き受けた。何のことは無い、無報酬の滅私奉公。20年近く毎月持ち出しで僕の財布はスッカラカン。
我が、探偵業はまさに玉石混合の世界で、まだまだ悪辣な営業を続けている事務所も多いと聞く。良し悪しの判断が困難で「どこに頼んでいいか分からない」状況の中、依頼人は、ネットで、或いはポスターなどで恐る恐る探偵事務所の扉を叩く。そして、法外な調査料を請求されたり、結果が出ないでがっかりしたりしているようだ。
20周年を機に何かしらのイベントを行い、マスコミに取り上げてもらおう。というのが今の僕の計画である。幸い、週刊誌やテレビ局に知人も多い。暇に任せてその名(迷)案を練っているところである。誰かいい案を提供しえくれる人居ませんか。-----------------