探偵日記 08月25日金曜日 晴れ
メチャクチャ暑い。クーラーがあんまり好きじゃあない僕は、朝食を終えて早々に支度をして事務所へ。明日の報告書を作って相談役とランチへ。弊社の相談役は、元警視庁の警視。2課で長年サンズイ(汚職や詐欺)を担当していた。もう40年近いお付き合いである。
昨夜、横浜に住んでいる友人と晩ごはんを食べた。僕より3歳年上。数年前患って、今は週3回透析を受ける生活。当然職も失った。すると、まるでその時を待っていたように妻から離婚を言い出された。さすがに、昭和ひとけた時代の男。(ああそうかい分かった)と二つ返事で応じ丸裸で家を出た。ところが日本はいい国だ。透析患者は1級の障害者に認定され、日々の生活の心配も無くなった。(毎日何してるの)と聞くと、「テレビを見てる」と言う。(ご飯は)と聞くと、「コンビニ弁当」とか。病気になった途端追い出す妻も妻だが、友人もそれなりの理由は分かっているようで、さほど恨みに思っている気配はない。じゃあ、僕がそうなったらどうするか?勿論彼と同様の対応をするだろうが、(朝ごはん)が心配である。配偶者=朝ごはん。というのも失礼な話だが、僕らの年代の男はめったに泣き言は言わない。(嘘)多分泣く。