探偵日記 09月06日水曜日 曇り
東京調査業協同組合、いってみれば東京の貧しい「探偵」たちの集まりである。専務理事の元、警視庁警視、理事長の僕、あと、理事5人。5人はいずれも一国一城の主である。(仕事が無い暇だ)(入ってくる仕事はいずれも厄介でけりがつかない)(開店休業状態だ)等々景気の良い話は出てこない。このたび、ある会社の1セクションで「探偵サイト」を新設し、担当者がその説明のため加わった。ネット事情に疎い僕は、なにかの足しになれば。程度の期待だったが、理事たちは(新味がない。サイトを立ち上げた側のメリットも無いだろう)というのが大方の意見だった。管理者は、全国5500社ある探偵社に会員登録をさせて(登録料、毎月の会費)で固定収入を上げ、その後、広告収入につなげたい。という目論見のようだ。ただ、集まった人たちの意見は「もうすでに10以上のサイトがあり、登録は無料」と言う。(じゃあそのサイトはどうやって収入を得るの?)僕が聞くと、「広告収入ですよ」とそっけない答え。無料で自社の紹介をしてくれるところがあるのに、有料じゃあかなわないだろう。他の人の弁「だから他社との違いを鮮明にすればいいんですよ」探偵はみな弁が立つ。じゃあみんな独自の努力をして事務所の発展を考えろよ。
時間が来て理事会は終了。そのあと食事会へ。