探偵日記 02月12日火曜日 晴
4日ぶりの事務所。09時半に着く。朝早く千葉のほうで張込をしている調査員から連絡が入り「8時ころ家を出て自転車と電車を乗り継いで00駅前の雀荘に入りました」との由。これで一歩調査は進んだが何だか腑に落ちない。マルヒは半年前まで銀座を豪遊し帝国ホテルを定宿にしていた自称会社社長である。作業服のようなものを着て自転車に乗る姿は、あまりにもギャップが大きい。(なれの果て)ともいえようがあまりにも侘しい。趣味が麻雀の僕としては他人事じゃあない気がする。
今日、顧問弁護士の先生からお手紙を頂いた。ある調査で公簿をとって頂いたのだが請求した某市では、希望者に限りその人の住民票や戸籍を交付した相手を通知するという。ということで、取得を断られ調査はとん挫したが、仮に正当な請求でもそんなことをされたら正式に行われる「裁判」にも支障するだろう。弁護士を含む「士業」の価値も落ちたものだと言わざるを得ない。数年前、当事務所の代表を務める息子の住民票を某弁護士が取ったことを知った。しかし、息子も僕も騒がなかった。あの時、仮にその弁護士の懲戒を申し立てていたらその先生は少なからず傷がついたはずだ。