探偵日記 04月11日木曜日 晴
晴天、僕の嫌いな雨ではないが風も嬉しくない。しかし、そうもいっていられず早めに事務所へ。
昨日我が家に変なハガキが届いた。読んでみると「何かで訴えられており、期日が迫っている裁判を避けたければ早急に連絡せよ」とあり、実際の裁判所の住所が印刷されている。「探偵」をひっかけようとしている。暇だから話に乗ったふりをしてとっちめてやろうかと思ったが、警察も処理できないでいるのだから無理か。と考える。このハガキを見て昔悪友として少しの間付き合った年上の知人を思い出した。まあ、これまで仕事で「詐欺師」は嫌というほど見てきたが、この男ほどの天才にはお目にかかったことがない。但し、やることが小さいのである。それゆえ、少なくとも僕が知る限りではお縄になっていない。
暇にまかせてこの男Kについて、何回かに分けて追憶記事として書いてみたい。