探偵日記

探偵日記 04月12日木曜日 晴れ

今日は6月並みの気温で夏日の所もあるとか。夏男の僕は暑いのは大いに結構だ。ただ、最近体調が思わしくない。なんだか気怠く寝起きも悪く(よ~し)という気持ちになれない。それでも惰性で事務所に行く。

株式会社ティー・ディー・エーの歴史

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興信所2社、探偵事務所1社経験してから独立したものの、叔父の影響もあって興信所的な要素が強く、また、叔父から紹介された中小企業からの依頼も多く、相変わらず低額の調査をこなす日々が続く。その頃、前に勤務した東京探偵事務所から(手伝ってくれ)と言われ、事務所も近いことから頻繁に往来していた。同社はあっという間に大きくなり調査員も10人ぐらいに増え、毎日のように新しい依頼が入りN所長は嬉しい悲鳴を上げていた。N所長は一滴も酒を飲めない下戸だが、無類の女好きで、そういった面で気脈が通じたのか大変可愛がってもらった。或る時、「福田君も電話帳に広告を出したらどう」と勧めれれ、常々考えていたこともあって翌年から掲載される電話帳に小さな広告を申し込んでみた。時期も環境も良かったのだろう。名刺2枚分の大きさなのに次々と依頼が入るようになった。東京探偵事務所と姉妹関係に見せるように、お互いの電話番号を載せあったのだが、両社が神田というのはどうかと考え、僕が新宿に移ることにした。社名も「日本調査代行」から「新宿探偵事務所」に変更する。まだ、都内に探偵事務所が少なかった時である。電話帳を見たと言う、一見の依頼人が事務所に訪れ多種多様な依頼をする。本当に面白い仕事だな~と実感したものである。時は、昭和50年。オイルショックとかいう不景気な時期もあったが、新宿探偵事務所は徐々に知名度も浸透してきた。--------