探偵日記

探偵日記 08月27日火曜日 未明

最近早起きになった。昨夜は麻雀仲間とご飯を食べ22時帰宅。歯を磨いたり薬を飲んだ後寝たが02時に目が覚める。いつもは、またそのうちに寝てしまうのだが、色んな事が気になって結局起きて机に向かった。昨日は、秋葉原の会社を訪問。新規の案件を受件。その後神田駅前の喫茶店で、2年来の依頼人と会い打ち合わせ。半年ぶりに会った彼女は少し奇麗になっていた。憑き物が落ちたというか鬱々とした日々から解放されたのか。男もそうだが、特に女性は心境の変化が印象を変えるらしい。じゃあ、今の自分は周囲にどのように見られているんだろう。と、少々気になった。多分、思案に暮れることが多いので弱気な顔をしているだろう。秋葉原、神田、小伝馬町、新宿、阿佐ヶ谷、新宿と移動し、方々からくるメールの対応と、忙しい1日だった。

某日、銀座のママの身元調査を加え依頼人に報告。探偵としての義務は、依頼人の要望を果たして終了。しかし、こうした調査結果を知らされた方は果たしてどうなのか、齢を重ねた今になって思うこともある。ここ数日の述懐は週刊文春の記事に起因するが、その依頼人はそれから何年もの間お付き合いした。何故か。それは依頼人の「危機管理」であろう。当時まだ職業別電話帳で依頼を得ていた時代だった。僕の事務所でもタウンページの営業マンに勧誘されて小さな広告を出していた。大物議員の妻はその広告を見て、当時、1ルームの貧乏探偵事務所を訪れ、恐々と依頼したのだと思う。最後に調査費用を精算してくれた時、「あ~あ、デパートでいい指輪が買えたな~」と笑いながら言ってたことを今でも思い出す。その探偵の口を封じるために(僕に限ってそんな心配は無用なのに)盆暮れの挨拶を繰り返し、時々事務所にも来て雑談して帰った。夫のマルヒはその後大臣になったが、引退するまで続いた。内助の功といえばそれまでだが、陰で浮気をしたやんちゃな夫を、そんなふうに支えた素晴らしいじょせいだった。・・・・