探偵日記

探偵日記 12月23日月曜日 晴

昨日の夕方から降り始め一時はかなりの量だったが、予報通り朝になるとやみ7時に起きたころは青空も見える好天気になった。
今日はご依頼人と14時に待ち合わせ。午前中は年賀状を書きお昼頃ランチをしがてら新宿に向かった。西口の喫茶店で報告書を渡し、また新しいご依頼を頂いた。
18時半、歌舞伎町の行きつけの小料理屋で軽く飲んでクラブへ。オンナの子に適当に遊ばれ帰宅。

ゆうこ 6

訪問先の会社に着き受付に個人名を告げるとすぐに秘書がやってきて応接室の通された。「どうぞおかけになってお待ちください」と言われたが、僕の癖で椅子のわきに立って待つ。間もなくくだんの会長が入って来て立ったままの僕を見て、少々驚いた様子で「どうぞどうぞおかけください」と勧められる。僕は名刺を差し出し挨拶を終えて初めて腰を下ろした。いかなる場合もそうするが、僕は訪問先で依頼人より先に座ることはない。
会長さんは苦笑いしながら「いや~お恥ずかしい話ですが娘が家出しましてね。大至急探してもらいたいのですが」と切り出した。僕はにっこり笑って(それはご心配ですね)と応じる。しかし、会長の言うマルヒが決してお嬢さんではないことを感じていた。なぜか。普通、子供家出は夫婦揃って以来の場所に現れるのがほとんどで父親だけということはあまりないし、家出するような年齢の娘がいる年とは思えなかった。ただ、そんなことは思ってもいない素振りで、その先を聞く姿勢で姿勢を保つ。
家出したお嬢さんとやらは一昨日の朝らしい。(たしか一昨日の朝は雨が激しく降っていたな~)と思いながら。・・・・・