探偵日記

探偵日記 6月26日金曜日 曇り

6月もあと僅かとなった。今日は散歩もせず、ジムもお休みしたので少しゆっくりして、10時過ぎに事務所へ。タイちゃんの散歩はやるつもりで5時少し前に起きて、迎えに行ったけどもう出た後だった。な~んだ。と思って再びベッドへ。しかし、横になってもすぐ眠れずぐずぐずしてたら、8時、(ご飯ですよ)と呼ばれた。
最近立て続けに入った仕事のうち3件が素行調査で、いずれも、法人からの依頼である。いずれの世界も上に睨まれるといいことはない。如何に文明が発達しようと最後は人と人、パソコンが上手いだけでは世の中渡れない。というか、出世は出来ない。という輩は僕の周りにも結構居る。誰に対しても(ポチ)になれとはいわないが、尻尾をふってじゃれてくる犬は可愛い。

先日、某作家が主催する(文章講座)に、1日、体験的に聴講してみた。というのも、最近、知人からある話を聞いていたく感動した。野良犬の親子の話だが、関係者の話を聞いたり、いろんな人のブログを読んで泣けてきた。3冊目はこれにしよう。と思い立ったのだけれど、何処から着手してよいのか判らない。主人公を犬にするのか、周りの人間の誰かをするのか、また、文章表現の中に犬語を挿入する場合どうすればいいのか皆目見当がつかない。というわけで、7月からとりあえず半年間、毎週月曜日に通ってみようと考えている。その日は、僕を入れて9人が受講した。その中の二人が書いた原稿に対し、残りの人たちが感想を述べ、合間に作家が意見を述べる形で進行した。僕はその原稿を見ていないので大人しく聞いているだけだったが、みな真剣そのもので、将来の売れっ子作家を夢見ているようだ。
ただ、僕はそんな大それた夢など持っていない。僕が聞いた良い話しを一人でも多くの人に聞いてもらいたい。だけである。七人の奇妙な依頼人も、2冊目の、探偵稼業も、自分の職業から得た話は流れるように書けたものだが、何度も言うように、長年書き続けた(調査報告書)の延長みたいなもので苦にもならなかった。しかし、今は、新たに(物語)を作り上げることの困難さを痛感している今日この頃である。