探偵日記

探偵日記 6月28日日曜日 晴れ

最近の僕は忙しい。まあ、ふりをしているだけかもしれないが、自分では意欲的に行動している。と、思っている。日常生活では、ウイークディの早朝散歩。勿論、タイちゃんという連れが居て、その日のスタートとなる。次に、今月からジムに通うことにした。1時間マシンを使って運動したあと、30分プールで歩いたり泳いだりして、何時もの時間に帰宅して美味しい朝ごはんを頂く。その他、7月から毎週月曜日、五十嵐貴久という作家が主催する文章講座を申し込んだ。先週月曜日は体験的に受講した。加えて、事務所の色々があり、暇を見つけて麻雀もしなければならないし、歌舞伎町のクラブ活動もある。(笑)

今日は日曜日だが、歯医者さんに行ったあと事務所に。この後、伊勢丹に行きグレープフルーツ、海苔、などを買って、久しぶりに雀荘に行くつもり。昨日は、早朝ゴルフの練習に行った後、ジムに行き、それから歯医者さんに行き、夕方、某店の開店祝いに行った。0時帰宅。

野良犬ほののん(仮題) 1

 楓は、何時ものように、リビングの食卓に座って、ぼんやり小雨に煙る外を眺めていた。霞ヶ関の厚労省に勤務する夫が、定年になったら静かな所で暮らしたい。と言いだし、まだそれまでには間があったが、地元の不動産屋の勧めで、比較的新らしい中古の戸建を購入して、1年前ここに引っ越してきた。しかし、実際に生活してみると、夫の希望する閑静さは十分満たされているものの、最寄の駅まで徒歩で30分以上かかり、循環するバスも通勤の時間帯こそ20分おきにやってくるが、10時を過ぎると午後4時まで、1時間に1本程度しか姿を見せず、大型スーパーも駅に行かなければないという有様で不便極まりない。ただ一つ、楓にとってこの上もない幸せは、東京に住んでいたころのように、マンションでは許されなかったペットと暮らせることだった。秋田県の大館出身の楓は、生まれた時から、生家には家族同様の犬がいたし、ネコも飼っていたし、広い庭には鶏も遊んでいた。姉妹で育った楓にとって、オス犬のシロは幼い頃は兄のように頼もしく、長じてからは弟の如く愛したものだ。ーーーーーーーーーーーーーー