探偵日記


2021・07・08 木曜日 曇り




熱海の土石流による災害は酷い。天災(豪雨)だから誰を恨むこともできないが、どこかの新聞社の記者が間抜けな発言をしていた。熱海市長に対し(あの時点でもう一段階上の避難指示を出すべきだったとはお考えになりませんでしたか)その頃は、雨も小康状態になり、市長は(これで収まるか)と考えたようで、もっともな判断だったと思う。仮に避難させた後、何事も起こらなければ、それはそれで(判断が甘い)と批判するのだろう。探偵には四六時中こんな場面に遭遇する。現場の調査員から(まだ出てきません)と。張り込んでいる調査員にしてみれば、動きのない調査ほど疲れることはない。現役を経験した僕もつい調査員の身になって(じゃあもうやめようか)と言ってしまう。実際には、調査員が現場を離れたとたんマルヒは動き出すものだ。(もうちょっとやってみよう)優柔不断でやさしい僕はそれが言えない。しかし、わが事務所の調査員たちは僕の甘さを承知しているから、自分たちの判断で張込を継続する。1時間後、「マルヒが駅のほうからやって来て今ホテルに入りました」とメールがくる。あのまま引き上げていたらこの日の疲労は数倍だろう。