探偵日記

探偵日記 02月09日 日曜日 晴

すっきり晴れて富士山もくっきり見えたが、とても寒い1日だった。18時過ぎ帰宅し、焼き肉屋さんで食事した。僕的には、夕飯は数切れの刺身と珍味があればいい。それで、ビールや焼酎、または日本酒を飲めばそれでいい。結局食べきれなくて残してけることになった。人間食べなければだめ。ということは分かっているが加齢とともに食が細くなるのも致し方のないところで、元気が出ないのも当たり前。特にこのところ右耳の上が痛く気分も優れない。

新宿・犬鳴探偵事務所 2-9

犬鳴が聞く(ご主人はどう言ってるの)と。マルヒの実家も依頼人と同様大きいクリニックを経営しており資産家といっても良い。マルヒの兄も姉も医者だという。
しかし、ここに至っては、マルヒの気弱な性格が災いし、妻と愛人の板挟みになって身動きが取れない状態に陥っているに違いない。妻には妻の喜ぶことを言い、愛人のソバージュには彼女を失望させないように取り繕っているはずだ。「あのバカ亭主はダメです。自分では何も解決できずただうろうろするばっかりで、昨夜、思い切って、もう離婚しましょう」って言ったら、嫌だって泣くんです。
依頼人も、口では乱暴なことを言うが、本質は、両親をはじめ周りの人たちから十分な愛情を注がれて育った普通の女性である。とりあえず、「離婚」は避けたいだろうし、夫に対する未練も読み取れた。2億円はその証だ。犬鳴は(分かりました。奥さんの希望に100パーセント応えられないかもしれないけど、少し考えさせてください)と言い、さらに、(ご主人ともちょっと話したいんだけど今度の非番はいつでしょうか)と聞いて、数日後に、夫のマルヒだけを事務所に来るよう約束して、夫人は帰って行った。・・・・・・