探偵日記

探偵日記 02月10日月曜日 晴

7時起床。9時、ゴルフのレッスン、11時、終わって帰る途中の喫茶店で少しは早いランチ。家に帰ってシャワーをして新宿へ。今朝、電話で新しい依頼が入った。僕の事務所がまだにし新宿にあったころの「アーース新宿探偵事務所」の頃の電話03-3365-2500にかかってきた。依頼人の年よりは、図書館で電話帳を見たという。僕は(ずいぶん古い電話帳を見たんですね)といいながら話を聞くと、「所在調査」である。僕に事務所の報酬規程の通りだと着手金50万円プラス成功報酬だが、しきりに料金を知りたがる老人にそんな金額は言えない。それでも、一通り正規の料金を伝え(ただ、貴方の依頼案件はそう難しいものではありません。だから、着手金は要りません。結果が出たら10万円ください)続けて、(でも探偵事務所も色々ですから他にも聞いてみてください。内より安いところがあればそっちのほうがいいでしょうから)というと、祖ですね分かりましたそうします。と言って電話を切った。暫くして、その依頼人から電話があり、「お宅が一番安かった」だから頼みたいという。そして、本件調査の結果は5分で判明。探偵稼業も色々である。

新宿・犬鳴探偵事務所 2-10

そうした日の夕方、調査部長を誘ったのだが、エスカイヤクラブに入ったところで「犬鳴さん」と、声をかけられた。振り向いてみると、最近協会で知り合った同業者が女性といた。彼は、犬鳴が理事になるとき賛成した一人で、犬鳴も何となく好意を持っていた。勿論、犬鳴よりも年上で業歴も古かった。日頃、年長者に対する礼節を重んじている犬鳴は丁寧にあいさつし、(あ、先輩、うちの調査部長です)と、池辺を紹介し、成り行きで同席することになった。彼と一緒にいる女性は秘書だと紹介された。犬鳴は(多分愛人だろう)と思ったがそんなことはおくびにも出さず、暫くは、協会のことや日頃の業務のことなど、当たり障りのない話題に終始した。ただ、同業者ということもあり、最近の仕事の話になって、犬鳴がうっかり(いや~参りました。或る依頼人から、2憶円出すから夫の浮気相手の女性を消してくれって言うんですよ)勿論断りましたよ。というと、何故か、二人は目を合わせ予想以上の関心を示した。・・・・・・・