探偵日記


2020年08月31日月曜日 曇り晴




土曜日と日曜日、僕には探偵の仕事はなく、ゴルフのレッスンなど私的な時間を楽しんだ。そして今日、8月も今日で終わり、どんな9月になるんだろう。とにかく20日(日曜日)に予定していた大きなイベントはコロナの影響で中止となった。あと、郷里の山口で行われるはずの「喜寿」の同窓会も、多分僕はいけないだろう(東京から福田が帰ってくるけどどうだろうか)というアンケートを取ってもらい(ぜんぜんかまへん)ならぜひ行きたいが、ン~ん。という人が大勢いたら✖(笑)子供の頃は人気者だったター坊も、別の意味で超人気者の「コロナ」君には敵わない。




新宿・犬鳴探偵事務所




娘が出たようだ。「あのね、ここの所長さんがあなたに会いたいっていってるんだけどどう」と聞いている。娘のほうは何やら渋っている感じだが、犬鳴は何も口を挟まず黙っていた。暫くすると母親が受話器を抑えたままで「娘が言いますには四六時中何者かに監視されているから外に出れない。と、言ってますが」と言う。(かなり重症だな)と思ったが、やはり真の依頼人と会わなければ先に進めない。警察もだめ、弁護士もだめで、最後にすがった探偵に突き放されて、母親も途方に暮れている。(ちょっとお嬢さんに代わってくれませんか)そういって、娘も承知したらしく、母親が受話器を犬鳴に渡してくれた。




犬鳴が、(犬鳴探偵事務所の犬鳴です。お母さんから代わりました少しお話しできますか)と、語りかけたが返事がない。犬鳴が母親のほうを見ると「実は電話も盗聴されいるので・・」と、困ったようにつぶやく。外に出ると誰かに尾行されるから会えない。電話も何者かに傍受されているからめったなことは言えない。まさに八方塞がりである。それじゃあ僕がアパートに行きましょうか。と、提案したが(アパートの住人全てが敵に買収さてているから滅相もない)らしい。犬鳴は勿論のこと、母親も、そして可哀そうだが娘も困り果てた。---