2022・09・02 金曜日 ☂
昨夜、調子が悪く20時前に帰宅。ベッドで体温を測ると36.9度、数分後改めて測ってみると37.9度。日中、相変わらず頭が痛かったが我慢して薬を飲まなかったので寝る前に漢方を飲んだのがいけなかったのか。慌てて、氷嚢を用意し頭や首などを冷やしながら寝た。朝、おそるおそる測ってみると36.1度、一安心して事務所へ。
詐欺師 K 6
電話を終えた後、事務の可愛い子ちゃんはにっこり笑って得意げな顔をする。すると間もなくKが戻ってきた。一仕事終えた充実感を漂わせ「飯食いに行こう」と言う。僕に、「ところで、国金から借りたことある?」と聞く。いいえと応じると「ちょろいもんだよ。俺はあの事務所を借りてまだ3か月だが300万円借りた」と、ふんぞり返った。児童情操という表看板が効いているようだ。(ところで実際には何やってるんですか)と聞くと、「毎日サラ金回ってる」と言う。Kの説明はこうだ。註)当時、勤め人に対し、5~10万円の小口融資をする会社が沢山現れ、小遣いに困ったサラリーマンが群がった。何しろ極めて簡単に貸すらしい。K曰く、健康保険証だけでいいんだよ。とのこと。ホラ、と言ってポケットから取り出したサラ金各社のカードをKが見せる。何と100枚以上あった。僕が、(サラ金ってそんなにあるんですか)と聞くと、「無いよ」いとも簡単に言う。探偵のくせに経済観念に乏しい僕はその意味が分からない。前に書いたようにKは元NHKの厚生部に勤務していた。したがって、社会保険の作成はお手のもの。朝事務所に出るとまず分厚い電話帳を開く。これから自分がなりすます人物を決めるのだ。仮に、よしこいつにしよう。と、白羽じゃあなくて被害者となった人が、杉並区に住むOさんだとすると、その人の住所と名前だけ拝借し保険証を作る。勿論年齢は自分に似せて干支も確認。家のある住所の最寄り駅及び、駅から自宅までの経路など、補足して頭に入れ、いざ出陣、結果は100発100中成功するという。金融会社の係員は、それらを確認した後(では、在職確認致します)と言って、保険証の発行元である「児童情操研究所」に電話する。すると、美しく場慣れした女子事務員が出て、アナウンスで社内を探す。これじゃあ、海千山千の沙汰金業者も騙されるわけか・・・・・